火打池は、新潟県長岡市小国町法末(ほっすえ)集落にある、天然のため池です。
昭和50年代にもともとあったため池を重機で掘って拡張して現在の大きさになりました。
ここ法末集落は、「山あいの集落」ではなく「山の上の集落」です。
集落内を通っている道は全て下り。
そのため、集落の上の方にある田んぼは、川から水を引く事ができず、
あちこちからにじみ出ている水を溜めたり、
引いてきたりして田んぼに使っていたところもあるようです。
ここは毎年積雪が2~3mはある豪雪地帯なので、あちこちから水がしみ出ているのです。
長岡駅から約30km、車で50分ぐらいのこの集落に、
最盛期には100軒以上家があったそうですが、今では30軒ぐらい。
田んぼをやっている人もどんどん減り、
現在、この火打池から水を引いているのは1軒だけになってしまいました。
そのため、最低限の管理しか行われず、
8月頃には水面は水草で、周囲は草で覆われてしまいます。
誰も使わなくなれば池はやがて湿地となり陸地となってしまうかも知れません。
しかし、ため池はいきものの宝庫!
いろんないきものが棲んでいます。
昔と比べればこの火打池もずいぶんいきものの種類が減ったそうですが、
メダカやイモリ、トノサマガエルにいろいろなトンボなどまだまだたくさんいます。
火打池は、里山の生物の多様性に誰もが気軽に触れることができる場所です。