サイハイラン

サイハイラン

ラン科サイハイラン属

サイハイランの葉

 道路から見て池の右側の田んぼ跡地の奥の斜面の林の中に見られます。
 山地の沢沿いの林内など、ややうす暗いところに生える多年草です。
 長さ約15~35センチの先がとがった長い楕円形の葉が通常1枚つき、冬の間も残っています。

 写真は越冬した葉。パッと見たときに「笹が一枚落ちている、なぜ?」とあたりをきょろきょろしてしまいました。周囲に笹がなかったのでじっくり観察しましたが、ささやぶがあったら素通りしていたと思います。開花期は5月~6月ということなので、花の写真は後日追加します。

 「葉が一枚しかなくて栄養不足にならないのか?」と思ったのですが、この花は生育に必要な養分を光合成以外に菌類からも得て生育する部分的菌従属栄養植物だそうで、要はキノコから栄養を供給してもらっているそうです。
 キノコとセットで観察しがいのありそうな植物です。

漢字では「采配蘭」と書き、花の姿を戦国時代の武将が戦で指揮をとるときに使った采配(さいはい)に見立ててつけたそうです。

 移植や長期栽培が難しい植物なので、この場所で末永く見守ってあげたいです。