火打池では池の環境の変化を追うために、令和5年度からモニタリング調査をしています。
モニタリング調査とは、定期的に継続的に観察し続けること(と私は理解しています。)
せっかく毎週来ているので、簡単な項目を毎月観察してみることにしました。
2023年モニタリング調査結果
水深など
4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | |
観 測 日 | ー | ー | ー | 17日 | 3日 | 6日 | 12日 | 3日 |
気 温 | ー | ー | ー | 29℃ | 31℃ | 33℃ | 11℃ | 15℃ |
水 温 | ー | 28℃ | 29℃ | 15℃ | 14℃ | |||
水 深 | ー | ー | ー | 65cm | 30cm | 6cm*1 | 85cm | 90cm |
透 視 度 | 40cm | 25cm | ー | 35cm | 45cm | |||
pH*2 | 6.5 | 6.0 | 6.0 | 5.0 | 5.5 |
*2 テトラテスト試薬による簡易調査
とても暑く、雨の降らない夏でした。小国町に設置されているのアメダスの観測データは以下の通りです。
7月 降雨日_11日 降水量_160.5mm
8月の降雨日_4日 降水量_42mm
9月の降雨日_15日 降水量_154mm
今年はひどい渇水だったため、普段は行けない池の中央部まで、胴付き長靴を履いていくことができました。池の水が最も減っていた9月上旬でも池の中央部の水深は68cm、最も深いところは120~130cmぐらいはあったと思います。池の底が泥のため立っているとじわじわと沈んでしまい、正確な水深は測れませんでした。
センサーカメラ
「初年度」ということもあり、センサーカメラを設置した場所が悪く、耕作放棄地に向けてセットしたカメラには、生き物ではなく風に揺れる草原の様子が大量に撮影されてしまいました。
池に向けたセンサーカメラは池に来る鳥類の撮影には成功したものの、県道を通るたくさんの工事用車両も撮影してしまいました。次年度はもう少し慎重に設置場所を選びたいと思います。
8月 | 9月 | 10月 | 11月 |
カモ カワセミ 鳥:不明 ネズミorリス | カモ サギ カワセミ | サギ | サギ |
今年は設置時期が遅かったため、いつごろからカモ(多分カルガモ)が来ていたのかは分かりませんでしたが、カモが最後に撮影されたのは、9月14日(気温28℃)でした。
次年度は雪が溶けたらすぐにセンサーカメラだけでも設置したいと思います。
モニタリング調査について
モニタリング調査とは、監視・追跡のために行う観測や調査のことで継続監視ともいいます。
火打池の状態を継続的に観察・記録していきます。
モニタリングの目的
火打池のある集落は、過疎化高齢化が進み里山や田畑の手入れが儘ならなくなってきています。今後10年先、20年先、人の関与が減った里山はどのように変化していくのかを客観的に捉えられればと考えています。
モニタリング調査の内容など
① 調査内容
1.水環境調査
pH、透視度、流量など
2.哺乳類調査
センサーカメラによる哺乳類と鳥類の調査(火打池とその周辺)
② 調査方法
どちらとも、日本自然保護協会が実施している「モニタリング1000里地調査」の調査マニュアル概要版を参考に、調査可能な項目を調べています。
水環境調査マニュアル概要版
中・大型哺乳類調査マニュアル概要版